急性前立腺炎
目次
急性前立腺炎とは
細菌が前立腺に感染することで発症します。
原因はさまざまで,疲労や睡眠不足で免疫力が低下して感染するケースが多く,医原性のもの(前立腺生検後,尿道カテーテル留置中,自己導尿中)も増えてきております。
前立腺は血流が豊富で菌が全身にばら撒かれやすいため,前立腺炎は重症化することを念頭においておく必要があります。
とくに,高齢者,免疫低下している方,ステロイドを飲んでいる方,糖尿病の方は注意が必要です。
症状
- 高熱
- 全身倦怠感
- 排尿時痛
- 頻尿
- 尿閉
- 会陰部(股の根元)の不快感
- 疼痛
と多彩な症状を呈します。
検査
- 採血
- WBC増多,CRP亢進
※前立腺炎の方はPSAが上昇します。PSAが高い方で,軽度の前立腺炎が隠れている方がいますので,炎症がおさまってからPSAは再検します。 - 採尿
- 膿尿,潜血
- 直腸診
- 圧痛,熱感
治療
抗生剤
軽症であれば,ニューキノロン系の抗生剤の内服を3週間程度投与します。
重症であれば入院をし,点滴による第2,第3セフェム系抗生剤の治療を行います。