尿タンパク
目次
タンパク尿とは
尿タンパクとは尿の試験紙検査で+が出たときに使う用語で,ここではタンパク尿について解説します。
タンパク尿は、正常の体の機能であれば出てくることがないものです(ただし1日40-80mgは微量に出ています)。
腎臓の臓器自体がダメージを受け糸球体というバリアーが壊されると,普段出てこない(分子が大きいため普通は尿まででていかない)タンパクが尿中に出て行きます。
尿の中にタンパク質が検出されることを指します。
一過性のものと持続的なものに分かれます。
一過性タンパク尿
脱水,ストレス,過度の運動,発熱,疲労,睡眠不足
起立性蛋白尿
10代の若者によく見られます。
立ったり、腰を曲げたりするときにでるタンパク尿であり、早朝尿を見てcheckします。
おりもの
女性の場合は、膣の分泌物などのおりものが混じることがあり,この場合も陽性になります。
中間尿(途中の尿)で提出しましょう
妊娠中
妊娠中は、血液量が増えるため過剰濾過となり蛋白尿は出やすくなります。
※妊娠高血圧症候群:高血圧と蛋白尿を特徴とする病気です。
精子混濁
持続性タンパク尿
- 糸球体性
- 尿細管性
- Overflow型
に分かれます。
この場合は基本的には腎臓内科の先生にご紹介させていただきます。
【原因】
尿細管細胞には薬剤が集まり、ダメージを受けやすく今回のような紅麹サプリで起きることがあります。
症状
尿が泡立つなどの症状があります。
※ネフローゼ症候群になると、足のむくみ(浮腫)や胸水、腹水などが見られます。
尿蛋白が3+の方は、先述のネフローゼ症候群である可能性がありますので、医療機関をご受診ください。
検査
24時間尿
1日1g以上の尿が認められた場合,器質的障害(腎臓自体の障害)が疑われます。
簡便法(早朝尿 タンパク/クレアチニン比)
正常は0.2以下
※ファンコニー症候群
近年、紅麹サプリによる腎機能被害が報告されています。
腎臓は糸球体と尿細管が集まる形になっています。
尿細管がダメージを受けると、尿に糖が出たりKやPといった電解質や尿酸が失われ、低K血症、低P血症、低尿酸血症が起こります。
Na、水なども失われるため、脱水状態になります。
アルカリ性に保つ重炭酸イオンを失い、血液が酸性になる「代謝性アシドーシス」にもなります。
蛋白尿を調べることで、ある程度、重症度を見ることができますので、サプリメント内服されている方はいつでもご連絡ください。